スキャロップ加工について
スキャロップ加工は、フィンガーボードを削って押さえやすくするものです。スキャロップ加工のギターばかり弾くと普通のギターに違和感を感じるようになるはずです。スキャロップ加工をする事はさほど難しくありません。ただ、ひたすら地道な作業の繰り返しです。フィンガーボードの木材により硬さは異なります。加工しようと思う方は自己責任でやってください。
準備
基本的にサンドペーパーを使います。他に鉄のやすり他の道具は特に必要ないかと思います。
- 目の粗いサンドペーパー(紙やすり)
- 仕上げ用のサンドペーパー(目の細かいもの)
- 鉄のやすり
途中で辞める事はできません。
木材により変わりますが、指板は硬いです。かなりの時間がかかりますので、一旦削り始めたら、途中で辞めた~という事はできません。ひたすら忍耐の作業です。躊躇する気持ちがある場合、スキャロップ加工をすることをお勧めしません。
注意、整理事項
スキャロップ加工についてまとめると下記の事項のとおりです。
- 1Fは浅く21F(22F)に向かって深くなる。
- 1弦側は深めに6弦側は浅く削る。
- サンドペーパーは複数の種類を用意することをお勧めします。
- 全般的に深く削る必要はない。浅くても深くても効果は同じです。深く削るとフィンガーボードを傷つけすぎるので注意!。
- フレットは削らないように気をつける。
作業手順
目の粗いサンドペーパーで各フレットを浅く削っていきます。その時にあまり力を込めすぎないこと
- (1)1フレットから順番に21(22)フレットまで浅く削っていきます。ハイフレットに行く程少し深くなるように
- (2)次に1弦側を少し深めに削っていきます。
- (3)(2)まで終われば、ハイフレットに行く程少し深くなるように削ります。
- (4)(1)~(3)までの粗作業を繰り返しながら削り具合を調整します。
- (5)荒削りが終われば、目の細かいサンドペーパーで仕上げていきます。
- (6)(5)まで終われば、レモンオイルなどを塗りつやを出します。
- (7)(6)までで修正がなければこれで終わりです。
個人的に思う事
スキャロップ加工をする事は半分自己満足だと思います。確かに押さえやすくなり、弾きやすくなりますが、早弾きがしやすくなるとは特に思いません。チューニングが狂いやすくなるとか、ネックが曲がるとか 何かで読んだような気がしますが、私はそんな事感じた事はありませんでした。
追記
本当にきちんとする場合、フレットを全部はずして削るそうです。ちなみに私はつけたままで作業しました。