はじめの能書き

 MTR:マルチトラックレコーダー。DAW/DTM 全盛の今でもおそらくプロの半分くらいはMTRを使った事があるのではないかな・・・。と思うのだが。

 宅録と言う言葉は私が音楽を作り始めたころには存在しなかったと思う。、いつの頃からか自宅録音・・宅録になったんだろう?  さておき、カセットMTRも貧乏学生にはめちゃくちゃ高くて手の出ない代物だった。

 現実的なところ、MTRは市場から消えつつある。大型楽器店ですら、在庫を置いていないのが現実である。商品数も激減して、新しいモデルも 毎年発表されると言う事もない。

 再度さておき、MTRは作曲が一台完結が可能である事、比較的多機能、高性能、高音質でヘタなDAWソフトよりクオリティーの高いものが作れる。DAWはどうしてもMTRに比べてお金がかかる。 MTRでも周辺機器を揃えるとそれなりの金額になりますが・・。 しかし、手持ちの機材が少なく、投資を少なくして、ゆっくり機材を集めながら宅録をしていくにはMTRは良い選択であると思う。


現在の主流、ハードディスクレコーダーとメモリタイプのレコーダー

 現在は、アナログのMTRは消えてハードディスクとコンパクトメモリータイプのレコーダーのデジタルMTRで構成されている。現在の種類は、SD/CFなどのメモリーを媒体としたMTRが主流だ。傾向として低価格高性能化がすすむ一方。製造するメーカーや種類(ラインナップ)は年々減っている。代わりに、音響に特化したハンディー/モバイルタイプのレコーダー、ビデオカメラが増えている。

現在の主要製品のラインナップ

 ここでは主要数社の製品をピックアップしています。前述のとおり、MTRの数が減っているので、ここで取り上げているもので、主要現行機種は網羅していると思います。

 文中にも出てきますが、BOSSとZOOMがMTR市場をリードしていると思います。・・がZOOMはもう何年も新しいモデルを出していません。個人的にはZOOMは撤退ではないものの、それに準じている気がします。 TASCAMは微妙にモデルを変更して出しています。2015年春現在


BOSS/ROLAD

 90年代まだパソコンで音楽制作がほとんどなかった頃に圧倒的な人気を誇ったVS-880。ローランドは、MTRの最先端を行っていたと思う。現在ROLANDブランドのMTRはなく、傘下のBOSSがMTRを数種類製造している。 主なターゲットユーザーをギタリストに向けたBRシリーズを発売している。 高性能、高音質のエフェクターで信頼度の高いMTRだと思う。

BOSS/ROLANDはDAWでも多重録音の分野から撤退しているように思う。個人的に思う事ですが、BR-800、BR-80もモデルチェンジがしばらくなく 、この先BRシリーズも無くなって撤退するのではと言う気がする。


メーカー:BOSS (HP)
機種名:MICRO BR-80
メディア:SDカード (1GB~2GB)、SDHC(4GB~32GB))
同時録音:2トラック
同時再生:8トラック
Vトラック、1つのトラックに8トラック 計64Vトラック
特徴的機能:MTRモード、eBANDモード、Live Recモードを切り替えて使用可能。

音質:24bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT
 SPDI/F:入力なし/出力なし
 PC:USB2.0
主要ターゲット:ギタリスト
付属ソフトウェア:SONAR X1LE
価格:オープン 価格相場(安値順)
発売時期:2011年6月

 大変に人気のある製品。小型、高性能のレコーディングマシン。宅録という感じの一台。

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メーカー:BOSS (HP)
機種名:BR-800
メディア:SDカード (1GB~2GB)、SDHC
同時録音:4トラック
同時再生:8トラック
Vトラック、1つのトラックに8トラック 計64Vトラック
音質:24bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT なし
 SPDI/F:入力なし/出力なし
 PC:USB2.0
主要ターゲット:ギタリスト
付属ソフトウェア:SONAR 8.5LE、BR-800 Rhythm Editor
価格:オープン 価格相場(安値順)
発売時期:2010年5月

 個人的には、おすすめの1台。 本機には、同社のマルチエフェクターGT-10、GT-10BゆずりのCOSMギターエフェクターを搭載している。最大同時録音数が4チャンネルあるので、バンドでの多重録音にも向いている。

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ZOOM / ズーム

 安くて高性能。ギターを弾く人向けに特化して作られたMTRという印象である。 個人的にはZOOMは好きだ!  古いベースマルチエフェクターを所有しているが 値段的にちゃちな感じに思えるが丈夫でいまでも現役。個人的にMTRはBOSSかZOOMをおすすめしたい。

 ZOOMのMTRは Rシリーズの R8、R16、R24の三機種がラインナップされています。


メーカー:ZOOM ( ズーム ) (HP)
機種名:R8
メディア:SD(16MB~2GB)、SDHC(4~32GB)
トラック:8トラック
同時録音:2トラック
同時再生:トラック
音質:24bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT:なし
 SPDI/F:なし
 PC:USB2.0
コントロール・サーフェス機能
マイク:高感度ステレオマイク搭載
付属ソフトウェア:Cubase LE
主要ターゲット:ギタリスト
発売時期:2011年4月
メーカー希望価格:34,650円  価格相場(安値順)

 ZOOM R8 販売相場が安く 価格性能で考えればすごいと思います。


ZOOM ( ズーム ) / R16

メーカー:ZOOM ( ズーム ) (HP)
機種名:R16
メディア:SD(16MB~2GB)、SDHC(4~32GB)
トラック:16トラック
同時録音:8トラック
同時再生:16トラック
音質:24bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT:なし
 SPDI/F:なし
 PC:USB2.0×2
コントロール・サーフェス機能
マイク:高感度ステレオマイク搭載
付属ソフトウェア:Cubase LE
主要ターゲット:ギタリスト
発売時期:2009年8月
メーカー希望価格:47,250円  価格相場(安値順)

BOSSの現行最上位機種になりますが、発売から3年が過ぎ実質終息状態に入った感じがします。低価格化が進むMTR市場では本機のようなハイスペックマシーンが後続投入されていません。しかし、スペック的には大変に素晴らしいものだと思います。何でもできてしまう一台です。


ZOOM ( ズーム ) / R24

メーカー:ZOOM ( ズーム ) (HP)
機種名:R24
メディア:SD(16MB~2GB)、SDHC(4~32GB)
トラック:24トラック
同時録音:8トラック
同時再生:24トラック
音質:24bit/96KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT:なし
 SPDI/F:なし
 PC:USB2.0×2
コントロール・サーフェス機能
マイク:高感度ステレオマイク搭載
付属ソフトウェア:Cubase LE
主要ターゲット:ギタリスト
発売時期:2010年8月
メーカー希望価格:56,700円 価格相場(安値順)

 ZOOM Rシリーズの最高峰。 これだけの性能のものが片手台で買えるのはすごい!

TASCAM

 微妙な?進化ですが新しいMTRを発売しているTASCAM。

現在の主なラインナップは4つ。DP-03SD、DP-006、DP-008EX、DP-32SD

ラインナップにある、DP-03SDは市場にあるのか?不明。2014/11発売・・


メーカー:TASCAM ( タスカム ) (HP)
機種名:DP-006
メディア:SD(512MB~2GB)、SDHC(4GB~32GB)
トラック:6トラック
同時録音:2トラック XLR対応
同時再生:6トラック
音質:16bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT:なし
 SPDI/F:入力なし
      /出力なし
 PC:USB2.0
内蔵マイク:ステレオ(3感度)
付属ソフト:なし
発売日2013年01月
価格:オープン 価格相場(安値順)

 同社の主力MTR。DP-004の後継機で、実質的に価格等を考えても一番の主力に思える。重要な装備は全て揃っていると思います。

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メーカー:TASCAM ( タスカム ) (HP)
機種名:DP-008EX
メディア:SD(512MB~2GB)、SDHC(4GB~32GB)
トラック:8トラック
同時録音:2トラック XLR対応
同時再生:8トラック
音質:16bit/44.1KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT:なし
 SPDI/F:入力なし
      /出力なし
 PC:USB2.0
内蔵マイク:ステレオ
付属ソフトウェア:なし
発売日2013年01月
価格:オープン 価格相場(安値順)

 同社の主力MTR。DP-008の後継機で、部分的に変更を加えてあります。前DP-008が2009年。006と008EXで資金が許せばこちをおススメ!

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メーカー:TASCAM (HP)
機種名:DP-32SD
LCDサイズ:3.5インチLED
メディア:メディア:SD(512MB~2GB)、SDHC(4GB~32GB)
トラック:32トラック
同時録音:8トラック
同時再生:32トラック
音質:24bit/48KHz
インターフェース:
 MIDI:IN、OUT 各1
 SPDI/F:入力(コアキシャル)×1
      /出力(コアキシャル)×1
 PC:USB2.0×1
価格:オープン 価格相場(安値順)
発売日:2014年11月

 最大の特徴は、大型のLCDと多数のフェーダー。記憶メディアにコンパクトメモリを採用している点でしょう。 同時録音が8トラック同時再生32トラック。DPシリーズの最高機種らしい完成度に思います。 これ一台あれば、かなり好きな事ができると思います。

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BEHRINGER ( ベリンガー ) / MS40 Digital Monitor Speakers

パワードモニタースピーカー BEHRINGER MS20、MS40。24bit、192kHzのDAコンバーターを搭載

KVR AUDIO Developer Challenge 結果

さすがに良いVSTが多い。



オーディオテクニカのATH-M30x 価格の割に ATH-Mシリーズの評価は高い M50xを好むプロもいます。

MTRにはモニタースピーカーかヘッドホンが必要。 価格が比較的安いのに、フラットかつ解像度が高い。評価も高くおすすめです。

画像は、YAMAHAのHS5スタジオモニター! MTRでもDAWでもモニターは必須。フラットな特性で定番アイテム。 小さな音量でも大きな音量でも同じように聞こえる事が大事。その点ヤマハはスタジオの定番(NS-10M)で培ったノウハウが あるだけに個人からプロまで幅広いユーザーがいる。

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