はじめに

 Reverbは空間を演出して臨場感を与えるエフェクターである。
必ずと言っていい程使われるエフェクターで、リバーブは奥が深くその使用方法が難しい。あらかじめROOM、STAGE,HALL,CHURCH(教会)などのと 名前をつけてあるのが多い。プロのエンジニアのリバーブって薄いのに何故かリバーブの存在感がある。

リバーブとディレイの違い

 ディレイは、単体での音の反響を表す。リバーブはディレイの集合体という位置付けになります。大きな違いはリバーブを使うことで奥行き演出することができる。ディレイやコーラスを使うことで横の広がりを演出できると言われています。

Reverbで使われる主なパラメーター

 リバーブは本当に気持ちのいいエフェクター。リバーブのパラメーターは、機種にもよって変わるが、パラメーターが多い。 空間と言っても大小の部屋、階段(廊下)など、ステージや野外など空間の大きさもバラバラ。部屋や廊下でも奥行き、床天井の高さ、 横幅、音を出す位置、音を聴く位置なのど距離。一般住宅などの木の壁の部屋廊下。マンションなどのコンクリート。教会などの石などで音の響き方が変わる。 そう言ったものを設定(パラメーター)にしてある。それぞれのパラメーターの意味を考えるとリバーブを使うのは面白い。

 低音は遠くまで聞こえるが、高音は遠くには届かない。物体にあったた音も響き方が違い音質が変わる。 階段などで、歩く音や話し声などの反響する響きは原音とはかなり変わってくるはずです。石や木材、大きさでも反響するさいの音の響きは高音が削られたり、音がこもったりと経験があると思います。高性能なリバーブではそういった変化がパラメーターに取り入れられている。

画像はMO VERBというフリーのVSTプラグインのリバーブです。個人的に大変気に入っています。画像のパラメーターと以下のパラメーターと完全に一致するわけではないのですが多少は参考になると思います。なおこのプラグインの入手は当サイトFreevstのリバーブないから辿って下さい。ハッキリ言って使いやすくなヘタな有料のプラグインよりはいいです。効果が耳と右上の広がりのGUIで確認できます。お勧め!!

 画像はスタインバーグのROOM WORKS/CUBASEに付属のリバーブ。
以下の幾つかのリバーブのサンプルはこれを使ったものです。

Algorithm / RoomSize / Reverb Type

ルームサイズ。空間の大きさ。リバーブの空間処理。

Reverb Time

残響時間の長さを表す。リバーブでは重要な要素
サンプル リバーブタイム 0.5~20m/sec 0.6⇒20⇒0.5⇒20

Diffusion

反響する壁の材質感を示す。柔らかい⇒固い
サンプル Diffsusion 0~100% 0⇒100⇒0⇒100の繰り返し。僅かな違いですが・・多少の違いを感じると思います。

Width

音の左右の拡がりを表す。
サンプル Width 0~100% 0⇒100⇒0⇒100の繰り返し。他のパラメーターの設定によっても受ける感じが違うように思います。また、機材やソフトウェアによっても効果が変わると思います。

Initial Delay(Pre Delay)(INI Delay Time)

直接音(原音)が届いてから初期反射音が届くまでの時間を表す。
原音が最初に反射するまでの時間を表す。距離感に関係するパラメーター
サンプル Pre Delay 0~500m/sec 0⇒500⇒0⇒500の繰り返し。 違いがハッキリわかる。100m/secを超えるとステージやホールのような感じになります。その際合わせてリバーブタイムやその他のパラメーターを触る事で空間の感じ方が変わると思います。

Rev Delay / (E/R Delay) E/R = Early Reflection ER

初期反射音から残響音が発生するまでの時間を表す。

Rev/Er Balance (Early Reflection / Reverberation Balance)

初期反射音と残響音との音量バランスを表す。

Feedback Level

イニシャルディレイのフィードバックの量を表す。

Damp / Hi damp

リバーブの減衰 数値が大きくなるほど早く減衰する。 Hi Dampは広域のリバーブ量の減衰調整  *反響時に高音域が減少する性質をシュミレートする。

Density

残響音の密度を表す。

HPF LPF CutOff  HPF= High Pass Filter LPF=Low Pass Filter

HPFは高域を通す。LPFは低音域成分を通す。CutOffは High 又はLowを カットする。

初期の反射と距離感

 屁理屈かもしれませんが、音速約331m/秒。 計算が面倒なので1秒=300メートルで計算すると、初期反射物までの距離が10mの場合、音が戻ってくるまでの時間が約0.066秒(0.033/S×2(往復))=66ms プリディレイの時間設定はリバーブの距離感を考えるのに大切に思う。

Algorithm (アルコリズム)ルームサイズ等

 リバーブにより表現が違いますが、アルゴリズムがセットされているものはたくさんあります。一目見てわかるものもありますが リバーブ用語?みたいなのもありますので主要なものを取り上げています

ルームサイズ(Large Roo,Small Room)

読んだ通りの部屋のサイズです。

ホールサイズ(Large Hall,Small Hall)

読んだ通りでライブ等のホールの空間。

スプリングリバーブ(SPRING REVERB)

AKG BX-20という巨大な残響付加装置にはじまる。スプリング(バネ式) 仕組みがよくわからない・・。ギターアンプなどによく使われる。

プレートリバーブ(PLATE REVERB)

EMT-140という巨大な残響付加装置にはじまる。プレートとは鉄板の事、吊るした鉄板を用いて音響を拾って使う。

チャーチ(Church)

名前の通り教会。特有の石の建物の響き

アンビエンス(Ambience)

直訳すると環境。リバーブ全般を言う事もあるが、主に部屋鳴りを意図した響き

使い方 考察

使い方 考察

 リバーブは楽器そのもの、曲全般に使う。良く聴けばわかるかもしれないが。プロのエンジニア手掛けている歌(ボーカル)を聴けばヴォーカルにも、全体にもリバーブに薄っすらリバーブがかけられている事がわかるはずだ。 どのパートもあまりかけすぎないこと。空間×空間と強調されないように。実際にかなり難しい。

接続

基本的にセンド・リターンで繋ぐ

組み合わせ

ディレイ
 リバーブは単体だけではなくディレイと一緒に使うと効果が大きい。プロはリバーブとディレイを併用していることが多い。

イコライザー
 反響する音は高音が減少する。Dampで高音をカットして自然なリバーブの響きを出すところをイコライザーで中高音域を少し持ち上げリバーブを意図的にかかっているのを演出する。但し、反響する材質や距離により音のこもりや反響する周波数帯も変わるようなので一概な事ばかりではないようにも思う。

Vocal

 リバーブが掛け足りないかなと思うところでやめておく。かけ過ぎはカラオケになってしまう。あまり深くリバーブをかけすぎた場合、 ボーカルが奥に引っこんでしまう恐れがある。他のエフェクトボーカル系エフェクトやディレイが掛っている事も考慮する。

 一概に言えるものではないが、プリ・ディレイは30msec以下が基本、Highはカットしない。アルゴリズムはプレート系が合うとされる。

Guitar

ギターだけの場合と曲全体の中でのリバーブのかけ方に注意。ギターだけの場合は好みで設定すれば良い。曲の中のギターであれば軽めにかけた方が良い。ボーカルと同じくDelayのオン、オフでかなり空間が演出されるので、深いリバーブは避ける。ギターアンプの定番的アルゴリズムはスプリングのようですが、あまりこだわり過ぎなくてもよいかな???とも思う。

Drums & Bass

基本的にはドラムス・ベースではリバーブは使用しない。もしリバーブをかける場合はあくまでも軽くにとどめておく。 ドラムの場合コンプ、EQとの兼ね合いで音を引き締めるような設定をする場合があるので、それが引立つようにディレイタイムの短く薄い設定など音の長さに対してのリバーブのかけ方に考慮が必要だと思う。。

曲全体

 曲の仕上がりを演出するので目的(好みに)あった設定をする。リバーブは少し足りない位に押さえる方が良い。各楽器で既にリバーブが掛っている事を考慮する。

代表的なリバーブ

Lexicon PCM 96
リバーブアルゴリズムを採用したLexiconリバーブのフラッグシップモデル!圧倒的な臨場感と高品位な音質


WAVES ( ウェーブス ) / IR-L Native

WAVES / IR-L
WAVESには左のプラグイン以外にIR-1他複数のリバーブがある。
IRタイプやデジタルリバーブ等プロ、アマの御用達で知られる。


SONNOX OXFORD ( ソノックスフォード ) / Oxford Reverb Native

SONNOX OXFORD / Oxford Reverb Native 数千万円クラスのコンソールの開発で培われてきた妥協のないクオリティの追求と、プロのニーズを知り尽くした現場感覚が生きています

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